今年の益子焼陶器市は開催されます

昨日、仕事で宇都宮まで行ってきた。
東日本大震災の発生以来、そこまで北に行くことは初めてだった。
北関東もそれなりに地震による被害を被っているが、やはり報道で伝えられるのは震源地にもっとも近い宮城、そして津波の被害が深刻な岩手、原発事故まっただ中の福島が中心で、それに付随して浦安の液状化現象だったり、千葉の備蓄基地火災などショッキングなニュースが中心。だが、宇都宮市でも震度6強と激しい揺れに襲われた。
報道が、より悲惨な地域を優先しがち、より新しい情報を優先をしがちなのは致し方ない。たとえば震災さえ起こらなかったら、今も続く新燃岳の噴火状況が伝えられたりしていたはずである。

さて、東北新幹線は北へゆく。
すると小山あたりから、車窓から見える民家の屋根がブルーシートを被っているのが見える。北へ行くほど青い密度は濃くなっていく。
津波をまともに受けた被災地ほどではないと言えばそれまでだが、これも被災だ。あの数だと、屋根の破損で修理待ちといったところだろう。調べてみると応急措置に使うブルーシートすら在庫不足が深刻な問題だという。

屋根修理追い付かず ブルーシート不足 真岡市建築業組合(下野新聞)

東日本大震災の影響で芳賀郡市内はじめ近隣市町では、多くの民家の屋根瓦が落ちたり、割れるなどの被害が続出、修理に追われている。真岡市建築業組合もフル稼働で、ブルーシートを掛ける応急処置を続けているが、被害家屋が多い上に、ブルーシートも不足がちなため、なかなか修理が進んでいない。

宇都宮市はホンダ関連の企業・工場が多く、損害が出ているところもあり対応に追われているという。栃木といえば、去年家族で行った益子町も気になるところだった。陶器ということだから、やはり被害は大きかったらしい。
「陶芸の里」被害甚大 東日本大震災で益子町(下野新聞)

11日発生した東日本大震災は、陶芸の里にも大きな被害をもたらした。益子焼の在庫品だけでも1億円以上の損害が出ているとみられ、4月29日から始まる町最大のイベント、春の陶器市にも影響が出ると危惧されている。

また、震災そのものではなく窯焼きに関しても停電の影響で支障が出ているという。
計画停電に配慮を 窯焼きに支障 益子町が東電に要望書(下野新聞)
正直、今年の陶器市は開催されないものだと思っていた。ところがこのような状況でもゴールデンウィーク恒例の陶器市は決行するのだという。おそらく例年より出展数は少ないし、ワケありの品も多いんだと思う。だけど、「それがどうした!」である。

東日本大震災:益子焼復興へ窯元ら団結 支援センターが本格始動 /栃木(mainichi)

震災による大きな被害を受けた窯業の町・益子で、陶芸家らを支援する「益子焼復興支援センター」が1日から本格始動する。メンバーは同町で益子焼陶器を製造、販売する有志約30人。震災で損壊した窯の後片付けをするボランティアや義援金を募るなど、窯元や販売店の垣根を越えた「オール益子」体制で復興に向けて動き出す。

うちはいろいろあって行けないかもしれないけど、是非行ってみてください。割れない心がそこにあるはず。
益子陶器市(益子町観光協会) ※例年より期間が短縮されるとのことなので日程を要確認の事