新型護衛艦16DDHの画像が出回っている件

そういや前述の新型護衛艦「16DDH」について、ネットでどれだけ調べれるかなーと思ったら出るわ出るわ画像の山。IHI横浜工場は別段隔離された施設でもなく、船舶を覆う設備もない(米国などは備えているが)ので、一般人にもダダ見えであるらしい。もちろん利敵行為って言葉知ってて撮影してるんでしょうな?
いやそれは軽い冗談で、おそらくとても高価な望遠レンズでも使って撮影されたものであるからして涙ぐましい努力と無駄めいた浪費を感じざるをえない。許そうじゃないか。国が滅ぼうとも(笑)。
まぁ徹底的に機密保持をやろうと思うんだったら大久野島みたいなところでやるしかないですな。もっともあれは陸軍毒ガス工場なので物騒極まりないが…。
しかしながら機密といっても今は原潜でさえグーグルアースで見物出来る時代である。別に急がなくても艦艇ごときは拝めるだろうさ。彼らにしてみれば、ベールに包まれた新型戦艦(…じゃなくて護衛艦な)ってのが、先の大戦時において秘密裡に建造された「大和」」「武蔵」を彷彿とさせるにはいられないのだろう。
自動車の業界でも開発車両にはハイエナのごとく付け狙う人もいることだし。小なりといえども自動車、大なりといえども護衛艦といったところか。
何しろ我々は、当の「大和」「武蔵」が結局莫大にかかった費用とは裏腹に無残な末路を辿ったことを知っている。巨大戦艦を造り、建艦競争をしたところで圧倒的な工業力を誇る米国に勝つ見込みは少しも無い。ならばギリギリまで存在を秘匿しておき、勝負どころで投入して米国を叩き伏せるというのが今から考えれば随分と無謀だが日本海軍のひとつの思惑だった。
イージス・システムだとかプロペラ形状だとか性能に深く関わる部分についてはなるべく隠さなきゃいけないだろうけど、外観がどうのこうの知られただけで焦るようではそもそもからして建造すべきではないと思う。それよりも日本の高い技術力を示し、戦争抑止力としたほうが遥かに効果的だ。
ここで戦争と物騒なワードを出したが、前エントリでも書いたように原潜への備えはもちろんだが、洋上に浮かぶ支援基地としての活躍に私は最も期待しているので、あながち戦争の道具だけと思わないでほしいものだ。